外壁塗装の必要性
ほとんどの方にとって外壁の塗り替えは、一生のうちに数えるくらいのことだと思います。塗料の選択や色選び、ご予算との兼ね合いなど超えなければならないハードルがたくさんあり、ためらっておられる方も多いのではないでしょうか?
外壁のヒビや汚れが気なってはいるけれども、「雨漏りしてるわけじゃないし・・・」、「向かいの家なんか一度も外壁塗装してないし・・・」と悩んでいるうちに
「そもそも外壁塗装や屋根塗装って必要なの?」となってしまい、さらにそこから数年放置。
その間にも建物は少しずつ劣化していきます。
なぜ外壁塗装や屋根塗装が必要なの?
では、なぜ外壁塗装が必要なのでしょうか?
よく外壁塗装のキャッチフレーズで、「まるで新築のように綺麗になります!」というのを見かけます。
綺麗になるのは嬉しいですが、綺麗にするだけで「何十万円」なんて私なら払いたくありません。
家族で旅行に行って、美味しいものでも食べに行きます。
もちろん塗装すれば綺麗になりますが、本来の目的は別のところにあります。それは、
「風雨や紫外線から大切な住まいを守り長持ちさせる」ことです。
例えるなら、肌を紫外線などの外的要因から守り、シミやシワなどの肌トラブルから守るための「強靭なファンデーション」です。
最近では、紫外線対策も兼ね備えたUVカット効果のある化粧品なんかもあるようですが、外壁や屋根の塗料にも紫外線による塗膜劣化を防ぐものがあるんです。
お化粧も塗装も「綺麗にする」「塗って隠す」だけのものではありません。
塗装しないとどうなるの?
でも、「やっぱり高い!」と感じる方もいらっしゃるかと思います。
男の私も、なぜ化粧品があんなに高いのか理解できないので、お気持ちはわかります。
では、外壁塗装をしないとどうなるのでしょうか?
壁のひび割れや塗装の剥がれを放置し、経年劣化がすすむことで、壁の内部に雨水が入り込み、最終的には躯体である土台や柱を腐らせてしまう、といった事態になってしまいます。
こうなってしまうと塗装だけではどうにもならなく、大規模な修繕工事が必要となり、その費用も大きな負担になります。
屋根からの雨漏りは、天井やクロスにシミを作ってしまい、内装工事まですることになりかねません。
つまり、「無駄な出費をなくすため」に必要なのが外壁塗装なのです。
後からレーザーでシミ取り、エステでシワ取りなんてことにならないように、しっかりお化粧やスキンケアで予防しましょう、という考え方と同じですね。
そう考えると、化粧品が高いのも納得です。
そもそも塗装って何なの?
先ほど、塗装=塗って隠す ではないと書きましたが、では塗装とは何でしょう?
塗装とは、塗膜を形成すること、つまり私達の仕事は、「塗って粗を隠して綺麗にする」仕事ではなく、「なるべく長期に渡りその効果が持続する塗膜を作る」仕事なんです。
ただ、この塗膜にも寿命があり、この寿命が一般的に「塗り替え時期」などという言葉で表されます。
一般的には外壁は8~10年、屋根で5~7年目ぐらいが塗り替え時期の目安と言われていますが、これは使用塗料により大きく変わりますので、実際に建物の状態・症状・立地などを見ながら判断する事になります。
ただ、ここで注意すべき点が1つあります。
この塗膜の寿命というのは、使用塗料はもちろん、塗装する職人さんの技術にも大きく左右されるということです。
さらに厄介なのが、どんな職人が塗装しても、塗装直後は同じに見えてしまうのです。
ホコリの上から塗っても、小さなヒビ割れを塗って隠しても、希釈率を守らず大幅に水で薄めても塗っても、塗装工程を一回減らしても、困ったことに塗装直後は「まるで新築のように綺麗になります!」なんです。
ただ、数年たつとその違いははっきりと出てきます。
実際、激安業者に頼んだら1年で塗装が色褪せた、剥がれてきた、なんてトラブルが後を絶ちません。
そうならない為には、工事を依頼する業者をしっかりと見極め、下地処理(下地調整)を丁寧に行ってもらうことが必要になってきます。
最終的には塗装によって見えなくなる作業なので、悪質な業者が手を抜きやすい工程ですが、しっかりとした塗膜を作るためには欠かせない作業です。
優秀で高価なファンデーションを使う前に、化粧下地で化粧ノリをよくし、化粧くずれを防ぐのです。