「色選び」のコツをお教えします!
外壁塗装の決心が固まった後に待ち構えているのが「色選び」です。
この「色選び」は外壁塗装で一番楽しい事の一つですね。
しかし、洋服の色選びとは違って、一度塗ると10年ほどはその色の住まいで暮らすことになります。
気に入らないからといって買い直すわけにもいきません。
慎重になりすぎるあまり、決められなくなる方もいらっしゃいます。
そこで、今回は、外壁塗装で後悔しないために「失敗しない色選び」のコツをお教えしたいと思います。
1. いきなり決めてしまわずに、漠然としたイメージが大切。
例えば、「色に携わっている職業の方でしっかりと仕上がりをイメージ出来ている」または、「特定の色に対して非常に思い入れがある」などの理由があれば別ですが、そうでない場合、いきなり色見本を見て色を決めようとすると、迷うばかりでなかなか決められなくなってしまいます。
後に説明しますが、色というのは非常にデリケートで、面積効果や周りの景観、光源の違いなど様々な要因に左右されてしまいます。
まずは、建物の色に注意しながら街中を散歩してみてるのも良いですし、雑誌をパラパラめくってみてイメージを膨らませていくのも良いかもしれません。
シックなグレー系や柔らかなクリーム系、暖かみのあるベージュ系など、どんな色が良いのか、徐々におおまかなイメージが出来てきて来ると思います。
そのイメージを経験豊富な職人さんに伝えて、色見本を使っての色選びを手伝ってもらいましょう。
ご近所に気に入った色の建物を見つけたなら、一緒に行って見てくれたり、実際の塗料を使った大きめのサンプル板を作ってくれたりと、親切な職人さんも居らっしゃいます。
年間に何件も様々な色を塗装してきている塗装職人の方は、色見本からはっきりとした仕上がりがイメージ出来ていますので、色見本と実際の仕上がりとの相違など色々なアドバイスが聞けると思います。
2. 面積効果に注意する。
各メーカーから用意されている色見本ですが、ここにも注意が必要です。
その殆どが見開きのA4ほどの大きさに何十色と並べられ、一見わかりやすく感じるかもしれませんが、一つ一つの色はとても小さくなっています。
ここで注意しなければならないのが「面積効果」です。
耳馴染みのない言葉かもしれませんが、具体的に言うと「色は面積が大きくなるとより明るく、より鮮やかに見える」という視覚効果の一つです。
外壁塗装で例えると「色見本で慎重に選んだはずなのに、実際に塗ったら見本より薄くない?」となってしまうのです。
と、ここまではどこのHPにも書いてあることなのですが、もう一つ「明度対比」「彩度対比」というものがあります。
「明度差・彩度差のある2色を配した時に、その差が大きく見える」というものです。
色見本は多くのメーカーで白地でできていますので、目が無意識に白地や隣り合った色と比較してしまっているのです。
色見本で(無意識に白と比較して)濃い目の色を選んだつもりでいても、実際に塗装すると「面積効果」もプラスされてかなり薄く感じてしまうことがあるのです。
色見本をみるときは、これらの視覚効果に注意し、イメージする色よりワンランク落ち着いた色(明度・彩度を低く)を選ぶのがポイントです。
実際に図で見てもらうとわかりやすいと思いますので、「面積効果」「明度対比」「彩度対比」全てが入った画像を作ってみました。
右の家の外壁は、左の色見本のどの色で塗ったのか分かりますか?このページの最後に答え発表!
3. 周囲の景観とのバランス。
ちょっと視点を広げて、両隣の家の色や、通リに並んだ家にはどんな色があるのかも見てみましょう。
例えば、両隣の家がクリーム系なのに自分もクリーム色を選んでしまったら、馴染みすぎて個性がありませんし、かと言って、あまりに周囲とかけ離れた派手な色を選んでしまうと、「映える」を通り越して「浮いて」しまうかもしれません。
個性や好みを大事にしながらも、周囲の景観に上手く調和する色選びを心掛けることも成功の秘訣です。
4. 光源の違いを考慮する。
「色温度」という言葉をご存知でしょうか?
馴染みのあるところで言うと、家のシーリングライトの蛍光灯に「昼光色」「昼白色」「電球色」などがあります。
それぞれオレンジっぽい光だったり、青白い光だったりするのですが、このような光の色を数値化したものが「色温度」と呼ばれています。
例えば、家族が揃う一家団欒の時間、オレンジの光(や青白い光)に包まれたリビングで色見本を囲んで家族会議・・・
幸い人間の目には「色順応」という便利な機能が備わっていますので、ある程度の色の認識は可能ですが、このような光源下では正確な色の判断はできません。
外壁の色は屋外で見るものですので、晴天の昼間に一度屋外に出て頂いて、色見本を確認しておくのが薦めです。
もし職人さんがサンプル板を用意してくれたなら、地面に対して水平ではなく、外壁同様垂直に少し高いところに持ち上げ見て、空の光の反射で色がどのような印象に変わるのか確認できれば、よりイメージし易いかと思います。
5. 色の数を増やし過ぎない。
最近は外壁だけでも2色(2トーン)を選ばれる方が増えてきています。
ただ、家は外壁だけで出来ているわけではありません。
雨樋や雨戸、小庇にブロック塀、塗装しない部分でもアルミサッシやアルミの玄関ドア等などの様々なものが付帯しています。
色に凝りすぎて、これら全てを違う色で塗ってしまうと、統一感が無くすごく落ち着きのない仕上がりになってしまいます。
外壁の色をベースとして、付帯部は1~2色のアクセント、3色目を使う場合は、外壁と同系色にして馴染ませてしまうなどの工夫をすると全体の色に統一感が生まれます。
最後に、パソコンモニターで簡単に仕上がりがイメージ出来る「カラーシュミレーション」についてですが、上記の様に色というものは大変デリケートなものですので、当社では採用していません。
ここまで読んで頂ければおのずとわかると思いますが、PCモニターのなかで人工的に着色した家を、蛍光灯の下で見るわけですから、正確な色の判断は不可能です。
ちなみにですが、パソコンモニターにも色温度があります。大型家電店のパソコン売り場やテレビ売り場をご覧になったことがあると思いますが、各メーカー表示される色が全然違いますよね。
カラーシュミレーションを使うとすれば、上記の「1、漠然とイメージする」ものであり、色の最終決定の道具として使うのはオススメしません。
当社では、契約後どうしても色を決めきれないお客さまに対して、小さい面積を実際に試験塗りさせて頂きます。
もちろん全色在庫で常備しているわけではありませんので、無い色に関しては調色いたします。
小さなカタログの色に合わせて、塗料を色合せするのも塗装職人の技術です。
これも職人直営店だからできるサービスです。
当然ですが、パソコンモニターよりも分かりやすいですよ(笑)
昇和塗装では無料診断・無料見積りをはじめ、屋根・外壁に関する様々な相談を承っております。
今なら寝屋川周辺地域にお住まいの方にオトクな割引もありますので、ぜひ一度ご連絡下さい!
さて、上の「視覚効果」の問題、答えはわかりましたか?
正解はこの色でした!